医療保険はいらない?

おはようございます。
5時起きの税理士大谷です。

先月はインフルエンザにかかってしまい、更新できませんでした。
しばらく5時起きもできなかったのですが、新年からまた5時起きです。

保険料控除申告書

1.医療保険はいらない?

年末調整も終盤で、既に会社から還付金を受け取った方もいるかもしれません。
年末調整の提出書類として真っ先に思いつくのが、生命保険料控除証明書です。
改めて見ると、結構な金額を払っていることに気が付く方も多いと思います。

私が保険の見直しでまずお勧めするのは医療保険です。
私自身も社会人になってすぐ医療保険に加入しました。入院日額5,000円のもので、年間保険料が2万円程度です。この保険は10年ほど継続していましたが解約し、今は同様の保険には加入していません。
契約の動機は、「貯蓄0円だし、入院したら多額のお金がかかりそう」というものでした。

 

2.最強の医療保険「高額療養費制度」

その後、高額療養費という健康保険の制度があることを知りました。詳しい説明は省きますが、会社の健康保険(自営業者等の国民健康保険でも)に入っていると使える制度で、1ヵ月の病院窓口での負担が一定額までとなるものです。一定額は収入によって違いますが、月収が28万円~50万円の人であれば、80,100円+αです。
ほとんどの中小企業が加入している協会けんぽのHPで試算できます。1ヵ月の医療費と月収を入れるだけで計算できるので、試してみてください。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3030/sbb30302/1935-66724
(新しいタブで開きます)

※試算で求められる「標準報酬月額」は月収と違いますが、目安を知るなら月収の金額そのままでいいと思います。月収は手取り額ではなく、天引き前の総支給額です。

 

3.貯金があれば入院保険金はいらない

入院して保険金を受け取ったことがある方は、やっぱり保険に入るべきと思うかもしれません。それまで払った保険料以上の保険金を受け取る場合もあります。
しかし、保険の本来の機能は、めったに起きないが発生した時の損害が大きいことに備えることです。保険会社は、預かった保険料から自社の経費を差し引き、何かあった人に支給します。ほとんどの人は払った保険料の方が多く、損得で考えるとギャンブルと同じです。
元生保営業員の後田亨さんは、「還元率を見たら、ほとんどの保険は競馬よりダメで、宝くじより酷いものが混じっているような状況です。」※と述べています。
私が医療保険を解約するときに思ったのは、「入院して日額5,000円をもらうために保険をかけ続けるなら、その分貯金しておけばいい」ということです。
保険は発生した損害を補填してくれる制度なので、貯蓄でカバーできるものは保険に入らなくていいというのが私の結論です。
治療費が高額で貯蓄で賄えない場合、医療保険の存在価値はあるかもしれません。ただその場合でも、高額療養費制度があることを忘れてはいけません。掛け捨てで保険料が安い県民共済等にし、その分貯蓄することで、「貯蓄があるから、医療保険はいらない」状態に早くすることを目標にしましょう。

※後田亨. 2017. 『「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由』. 青春出版社. p.34